ガールズバー無許可営業で一斉摘発。ニュースから考える「違法営業」とみなされる身近なリスクとは?
ガールズバー無許可営業で一斉摘発。ニュースから考える「違法営業」とみなされる身近なリスクとは?

コンカフェ(コンセプトカフェ)やガールズバー、深夜営業のバーを経営されている、あるいはこれから開業を予定しているオーナー様の中には、連日のように報道される「無許可営業での摘発ニュース」に危機感を抱いている方も多いのではないでしょうか。
先日も、都内の主要繁華街にある複数のガールズバーやコンカフェが、風営法の許可を取らずに営業していたとして、警察に一斉摘発される事件が大きく報道されました。
報道によると、容疑は「無許可で男性客に接待する店の営業をした」という風営法違反(無許可営業)の疑いです。
「うちは深夜酒類の届出を出しているから問題ない」「他店も同じようにやっているから大丈夫」
そう思い込んでいる経営者ほど、実は無自覚な違法営業(実質的な闇営業状態)に陥っているリスクがあります。今回は、この最新ニュースを契機に、警察が「無許可接待」とみなす、よくある危険なパターンと、正しい営業形態の選び方を専門家が分かりやすく解説します。
1|警察はどこを見る?「無許可接待」で摘発される3つの典型パターン

「キャバクラのように客の隣(ボックス席)に座らなければ、風営法の『接待』には当たらない」という認識は大きな間違いです。風営法における接待とは、「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」と定義されています。
過去の摘発事例や警察の指導において、「接待営業(風営法1号許可が必要)」とみなされやすい、よくあるパターンを3つご紹介します。
- パターン①:「カウンター越しならセーフ」という誤解
対面で座っていなくても、特定の客の正面に付きっきりになり、継続して談笑の相手をしたりお酒をねだったりする行為は、カウンター越しであっても「接待」と認定される可能性が極めて高いです。 - パターン②:カラオケやゲームへの常時参加
客と従業員が一緒になってカラオケでデュエットしたり、手拍子を強要したり、ダーツやスマホゲーム、カードゲーム等に興じる行為も、お店が提供する「接待」と判断されやすくなります。 - パターン③:指名制度やキャストドリンクの存在
お気に入りのスタッフを指名できるシステムや、それに応じたインセンティブが発生する仕組みがある場合、「特定の客をもてなすための営業構造」とみなされる強力な証拠になります。
「深夜酒類提供飲食店」の届出だけでこれらの行為を行っていると、どれだけ言い訳をしても風営法違反(無許可営業)となり、最大で「2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金」という非常に重い刑事罰の対象になるリスクがあります。
2|「風営法1号許可」と「深夜酒類提供飲食店届出」の決定的な違い
お店を守りながら長く経営を続けるためには、自店の営業スタイルがどちらに該当するのかを正確に把握しなければなりません。2つの制度の最大の違いは「接待ができるかどうか」と「営業できる時間帯」です。
| 比較項目 | 風営法1号許可(接待飲食店) | 深夜酒類提供飲食店(深夜酒類提供飲食店) |
|---|---|---|
| できること |
●「接待行為」が法律上可能 (特定の客の正面に付きっきりで談笑する、客と一緒にカラオケを歌う・手拍子をする、ゲームやダーツを一緒に行う、スタッフの指名制度など) |
●接待行為は一切不可 (カウンター越しであっても、特定の客の相手をし続けたりエンタメに付き合ったりすると無許可営業リスクになります) ●純粋な酒類・飲食の提供のみ可能 |
| 営業時間 |
●原則、深夜0時まで (条例で定められた一部の繁華街・地域に限り、午前1時まで営業が認められる場合があります) ※深夜0時〜日の出までの時間は営業禁止 |
●24時間営業可能 (終電以降の2次会、3次会、朝までの営業など、深夜帯の需要をすべて取り込むことが可能です) |
| 出店できる場所 |
●用途地域が「商業地域」等に限定 ●厳格な距離制限(保全対象施設)あり (学校、病院、図書館、児童福祉施設などから、都道府県の条例で定められた一定の距離【例:50m〜100m】以上離れている必要があります) |
●住居専用地域などを除き、比較的広く出店可能 ●風営法のような厳格な距離制限はなし (学校や病院が近くにある物件であっても、用途地域などの基本要件を満たしていれば営業可能です) |
※都道府県の条例により、細部の規則が異なる場合があります。
3|「風営法1号許可」(風営許可)で営業するメリット・デメリット
まずは、「風営法1号許可(風営許可)」を取得して営業する場合のメリット・デメリットを見ていきましょう。
メリット
- 堂々と「接待」を伴う営業ができる
キャストが客の前に付きっきりで会話を盛り上げたり、スタッフを指名できるシステムを導入したり、ゲームやカラオケを一緒に楽しむ営業が100%合法で行えます。警察の立ち入りに怯える必要は一切ありません。何より、安心して堂々と接待営業ができるという点が一番のメリットです。 - 客単価を高く設定できる
いわゆる「ガールズバー」「コンカフェ」の強みであるキャストの魅力を前面に出せるため、セット料金、指名料、キャストドリンク、チェキ等による高単価なビジネスモデルを構築できます。
デメリット
- 深夜0時(または1時)までしか営業できない
終電以降の「深夜帯・朝まで」の営業ができず、売上を確保することができません。夜が深い繁華街においては、営業時間の短さが唯一のデメリットと言えます。
4|深夜営業(深夜酒類届出)で営業するメリット・デメリット
「うちは接待に該当する行為を一切しない」と割り切って、深夜酒類の届出だけで営業する場合のメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
- 深夜・朝までの売上チャンスを確保できる
風営許可店が閉店しなければならない深夜0時以降が本番となるため、2次会・3次会需要をすべて取り込むことができます。 - 物件選びの選択肢が圧倒的に広い
風営許可のように「学校や病院から〇〇メートル離れていなければならない」といった厳しい距離制限(保全対象施設)がないため、理想の立地に出店しやすくなります。
デメリット
- 「バー(深夜酒類提供飲食店)」としてしか営業できない スタッフが客を楽しませるエンタメ要素は完全に排除しなければなりません。スタッフが良かれと思って特定の客と長々と話し込んで盛り上がっただけでも、警察の立ち入り時に「実質的な接待を行っている」と指摘されるリスクを常に抱えることになります。
5|適切な手続きはどちら?判断の基準

ここまでそれぞれの特徴を見てきましたが、風営許可・深夜営業共にメリット・デメリットがあり「風営許可(1号)を取ることだけが唯一の正解」というわけではありません。
お店の「営業スタイル」や「狙いたい時間帯」によっては、深夜酒類提供飲食店の届出を選び、そのルールの枠内で徹底してクリーンに営業する方が、ビジネスとして適切な場合もあるからです。
許可申請手続きを開始する前に、以下の3つの基準を参考に、自身のお店にはどちらの手続きが適切か、当てはめてみてください。
- 「営業時間の長さ」と「接客の深さ」のどちらを最優先するか
終電以降の深夜帯や朝方までお店を開け、2次会・3次会需要で売上を伸ばしたいなら、時間の融通が利く「深夜届出」が最適です。ただし、その場合はスタッフが客とゲームをしたり付きっきりで話したりするエンタメ要素は完全に排除しなければなりません。 逆に、営業時間は0時(または1時)までと短くなっても、キャストの魅力を前面に出して高単価な接客を行いたいなら「風営許可」の一択になります。 - お客様が「お店に求めているもの」は何か
お客様が「お酒そのものや、大勢でワイワイ賑わう空間」を楽しみに来るのであれば、深夜届出のバー業態がマッチします。「特定のスタッフとの会話やコミュニケーション」を目的に来店する構造であれば、深夜営業がしたくても風営許可が必要です。 - 候補物件の周辺環境(保全施設)
ビジネスモデルとしては風営許可が最適であっても、物件の近くに学校や病院(保全対象施設)が1件でもある場合は、物理的に許可が下りません。その場合は、営業スタイルを「接待なしの深夜バー」に切り替えて深夜届出で勝負する、という現実的な判断も必要になります。
このように、どちらの手続きが優れているかではなく、「自分がやりたい営業スタイルと、選んだ物件に合致しているのはどちらか」を総合的に検討することが、第一歩です。
6|グレーゾーンを脱却し「選ばれるクリーンな店舗」へ

今回の摘発強化の流れを見ても分かる通り、コンカフェやガールズバーに対する世間や警察の目は年々厳しくなっています。「知らなかった」「みんなやっている」は通用しません。
今、業界で長期的に利益を出しているのは、以下のどちらかに舵をはっきりと切ったクリーンな店舗です。
- 風営許可を取得し、夕方から24時まで「合法な高単価ガールズバー・コンカフェ」として堂々と勝負する店
- 接待を完全に排除し、深夜までお酒と純粋な雰囲気を楽しんでもらう「オーセンティックな深夜バー」
グレーゾーンのまま営業を続けることは、毎日の営業をビクビクしながら過ごすだけでなく、万が一の際、オーナー自身が前科を負い、店舗は営業停止、スタッフの人生まで狂わせてしまう大きなリスクを伴います。
コンプライアンスの遵守、適切な許可の判断は専門家へご相談ください
「今のうちの営業スタイルは、どっちに該当するのだろう?」 「深夜届出から、風営許可へ切り替えたいけれど、今の物件で許可が下りるか不安……」
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当事務所では、ガールズバー、コンカフェ、各種バーの店舗実態に合わせた最適な法令遵守(コンプライアンス)のご提案から、警察署への各種申請代行までトータルでサポートしております。
また、「うちはどっちの手続きが必要ですか?」などの相談は全て無料で承っております。
相談後、依頼するかどうかを改めて検討していただいく形で大丈夫です。
少しでも不安や疑問を感じられたオーナー様は、まずは一度、お気軽にご相談ください。
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| 事務所名 | 宏興行政書士事務所 |
| 代表者名 | 行政書士 茂木宏興(群馬県行政書士会所属) |
| 所在地 | 群馬県高崎市石原町1635番地2 |
| TEL | 090-9451-9906 |
| 取扱業務 | 風俗営業許可・深夜酒類提供飲食店営業開始届・飲食店営業許可・防火対象物使用開始届等 |
| 事務所総合ホームページ | https://koki-gyosei.com |
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